2014年秋のガールズ講座12期を受講したA.Tさんが、
2015年9月に行われた「ガールズ編★しごと準備講座」で体験談を話してくださいました。
*********************************
●受講する前はどんな風に過ごしていましたか?また受講のきっかけは?
自分に自信が持てず、人と話すのが苦手で 大学の就活もうまく進んでいませんでした。
さらに大学卒業直前には潰瘍性大腸炎(指定難病)の診断、入院もあって、退院後も仕事に向けて思うように動けない時期が続いていました。
しかし「何かしなくては」という思いはあり、新聞で見た「よこはま若者サポートステーション」を利用することにしました。
ここで継続して相談を受けていたとき、相談員からガールズ講座のことを聞き、
「短期間でもどこかに通う訓練になる」
「同年代の人と交流できる」
「外に出るきっかけになる」とわかり、申込みました。
●受講してどうでしたか?
セカンド自己紹介(※)、というワークが印象に残っています。11日間の講座が半分過ぎたころでしたが、初日の自己紹介では話せなかった、つらかったことや今悩んでいる状況などの「ぶっちゃけ話」を思い切ってみんなでしました。輪になって話し、ほかの人もそうでしたし、私も持病のことや自信がもてなかったことを話しました。悩みを深く話したこの回で、全員が近くなったように感じました。
受講は、外に出るきっかけになりましたし、人から話しかけられるうちに調子も戻ってきました。そしてこの回以降、他の受講者と連絡先を交換し、交流も増えていきました。
※ガールズ講座は期によって多少プログラム内容や、順番が異なります。すべての期で「セカンド自己紹介」を行うものではありません。また、講座ではみなさんが安心して参加できるよう、「どこまで話すかは自分が決める」というルールのもと各グループワークを行っています。
●講座修了後はどうしましたか?何か自分で動いたことはありましたか?
サポステの相談は継続しました。
そのほか、ハローワーク横浜の専門援助部門(みどりのコーナー)での、「難病就労相談」も利用しました。ここは難病を持つ人が、働き方や就職活動について相談ができたり、利用できる制度などの情報を得られるところです。予約制で、私は月に1度程度の相談を、現在も続けています。
この相談を知ったのは、横浜駅近くにある「かながわ難病相談・支援センター」に行ったとき。ちょうどこの専門窓口相談の相談員が同センターで出張相談していると教えてもらい、さっそく利用したのです。続けて相談したいと思い、その後は直接ハローワークの専門窓口相談に行くようになって、現在も定期的に利用しています。
ここでは、難病の症状の特性を理解している専門の相談員と話せるため、ひとつひとつ症状を説明する必要がありません。ストレスなく仕事の相談をできることが大きなメリットです。
●フォーラムの「社会参加体験」にも参加されていますね。
2015年 3月にフォーラムのホールイベントでボランティアが募集されたときに参加しました。「接客」というのは苦手ですが、流れの中での人の対応ならできるだろうと思ったのと、募集を見たときに「今行ったほうがよいかな」と縁を感じた(?)ので。何百人という大きなイベントだったため、当日は次から次へと人が来て「大変だった!」ということを覚えています(笑)。会場では忙しくて自分が何をやれるのか、手探りでした。
●その後、別の社会参加体験(調査事務サポート・ボランティア)に、連続で通う経験もされましたね。
はい。この体験は2段階に分かれていて、2015年6月~9月まで計11回通いました。調査・研究をする会社で、テーマについてのディスカッションやグラフ作成等を行いました。受入先の方には、本当に温かく迎えていただき、代えがたい経験をすることができたと思っています。
ほかのメンバー(ガールズ講座修了者)とやりとりしたり、受入先の方と話したりするうちに、自分を肯定することや人の話を聞く側ばかりに回らないことを考えるようになりました。また、以前学んでいたパソコンの技術をグラフ作成に活かすことができ、それを現場で評価してもらえたことで、自分は自分が思うより「できている」のだと思えるきっかけにもなりました。
●今後の予定はどのように考えていますか?
社会参加体験が終わったばかりなので、すぐに何をするかということはまだ決めていません。受入先の方からは「自分を型にはめなくてよい」という言葉をもらったので、自分が今回できたこと、課題として残ったことなどを頭に置きながら、今後のことを考えていきたいと思っています。
=============================
私は、30年以上シンクタンク業務を継続してきました。様々なことを分析する喜びがあり、若い人に勧めたい仕事なのですが、自分の娘たち(3人とも20歳代)には仕事を継ぐ気がなく、他の若者に伝えたいと思っていました。
横浜市男女共同参画推進協会さんの「ガールズ編しごと準備講座&『めぐカフェ』就労体験 修了者追跡調査」を見てみなさんの真面目さに注目したのです。
フォーラム南太田さんと連携してシンクタンク業務体験の説明をしたところ、約20人が関心を寄せてくれました。自宅兼事務所でミニシンクタンク講座を開いたのですが、全員PCスキルも文章力もあり、手ごたえを感じました。
私一人で対応しなければならないため、人数を絞って体験Ⅰを実施し、更にジョブトレ色を強めた体験Ⅱには2人に来ていただきました。
2人とも得意分野も性格も違い、どんなチームになるか楽しみでした。今回報告者になった方は、PCスキルの基礎がしっかりしていて、落ち着いた雰囲気の方。住まいが遠いのが心配でしたが、見事に自己管理ができていて、毎回少し早めに着くように来てくれました。
作業内容は、体験Ⅰから引き続き、テレワークの自主研究で、1998年に実施した調査研究のフォローアップのための情報整備に取り組みました。
報告にあるように、この方は、PCスキルを強みに、分析に必要な図表作成をリードし、壁にぶつかれば自主的にあらかじめ調べて突破していきました。分析には少し気後れしていましたが、気づいたことをコメントしたり、自分の周囲の事例とデータを突き合わせて考えたりと、分析面でもしっかりチームに貢献できるようになっていました。
既に持っているスキルそのものにも増して、前向きに進もうとする姿勢が本当に立派でした。毎回の振り返りでは、必要以上に反省しすぎる傾向があるような気がして、もっと自信を持っていいよと話した記憶があります。
上の報告を読んで、この方が、相談機関の利用や様々な参加にも積極的になろうと努力してきたことを知り、胸を打たれました。その積極性と今の業務遂行力があれば大丈夫。少しずつ無理なく実社会に踏み出していってほしいと思っています。
ガールズ講座受講生のみなさんの前向きさは、今後に向けての大きな可能性に必ずつながると確信しています。多くの大人と出会い、自分がやりたいなと思う気持ちを大事に、自立への道を確実に歩いていってください。
私もみなさんの成長を楽しみに、できることで今後ともご一緒できればと思っています。応援しています。
株式会社 ティーアールアイ 取締役 副代表 堀越久代
コメントを残す