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横浜市の男女共同参画センターによる働きづらさに悩む「ガールズ」サポート

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2021年1月

第23期「ガールズ編しごと準備講座」が終わって(②各回振り返り編 その2)

 

こんにちは。ガールズ講座担当のスタッフYです。

2021年も、フォーラム南太田とガールズ事業をどうぞよろしくお願いいたします。

 

1月8日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、

フォーラム南太田も夜間休館と、めぐカフェの一時休業を決定しました。

横浜市を含む神奈川県でも、感染者数の増加が日々報じられている以上、

施設のスタッフとして「いつでも気軽に来てね!」とは言いづらい状況となり、

忸怩たる思いで過ごしています。

再来週から、めぐカフェ就労体験ステップ1が始まりますが、

いつもよりゆったりした空間で、感染対策に十分留意しつつ実施する予定です。

 

さて、前回に続き第23期ガールズ講座の報告記事、今回は後半をお届けします。

第6日目から第11日目までについてです。

第1日目から第5日目までについては、前回の記事をごらんください。

 

〇6日目

きょうは前回に引き続き、先輩の体験談から自分のことを考えてみる日。

ガールズ講座卒業生のMさんによるお話を聴きました。

Mさんのお話は、すでにこちらでご紹介していますので、ぜひご覧ください!

目標を高くしすぎないこと、ちょっとの成功を大事にして積み重ねていくこと。

そうしたことがMさん自身を前に進めているということがわかるお話でした。

Mさん、ありがとうございました!

 

体験談を聴く前に、自分のことを振り返ってみよう…ということで、

「自分のいいところを見つけよう」という趣旨で、グループワークをしました。

自分で短所だと思っているところを他の人に発表してから、

みんなでその短所を長所に言い換えてみよう!というワークです。

他の人に自分について話して、自分の隠された一面を発見してもらうと同時に、

他の人の言葉を通して考えることを通じて、自分の一面を再発見することが、

このワークの目標になっています。

前半はひとりで、後半はみんなで考えます

 

この日は天気が悪く、体調がすぐれないなか参加してくださった方もいました。

毎回来てくれるとスタッフは嬉しいですし、できればそれを目標に…

という思いもありつつ、

まず何より、自分の体調の状態、傾向、リズムなどを把握することができて、

それに応じて行動したり休んだりすることを決められるということも、

一見当たり前のようで、実はむずかしく、そしてとっても大切です。

講座を通じて少しずつ、頑張って通うことと無理せず休むことのバランスを、

振り返ってみてくださったらいいな、と思っています。

 

〇7日目

この日は1日目以来、久しぶりに講師の方がいらっしゃらない日。

これまでの内容を踏まえ、しごとと自分に関するワークをたっぷり行いました。

 

前半は「しごとをするうえで心配なこと」「そのうえでやれそうなこと」を、

それぞれ自分で考えてから、グループの中で発表してもらう時間でした。

自分のことについて話すだけでなく、他のひとの心配なことを聴いてみたり、

それについての考えや意見をアサーティブに交換してみたりすることで、

不安なことをシェアしたり、そこから一歩踏み出すきっかけになったらいいなと思います。

書き出してみてから、みんなでシェア

 

後半は「境界線」、つまり自分を守ったり安心を感じたりする領域を示す線について、

ゆっくり考えてみる時間にしました。

人と交わる中で、自分を犠牲にしたり傷つけてしまったりすることがないよう、

大事にしたいところや隠しておきたいところを明確にするのも、大切なことです。

毎年、『ひとりでできる こころの手あて』(八巻香織著、ティーンズポスト編)から、

一部を抜粋してみんなで読み、感想や経験をシェアしています。

ガールズ講座のわずかな時間だけで、自分の境界線を確立するのはむずかしいですが、

境界線という考え方があることだけでも知っていただいて、

あとでちょっとだけでも思い出してくれたら、と思います。

 

ガールズ講座は基本的に、一週間の中で月・水・金のうち2日を選んで行っていますが、

4日目からこの日までは、水⇒金⇒月⇒水と、中1~2日で講座が続く日程となっていて、

少しハードな時期となっていました。

それぞれの家から休まず通った方も、からだや気持ちと相談してお休みした方も、

本当によく頑張ってくださいました。

この次は月曜日ということで、4日間ほどあいだが空きます。

 

〇8日目

今日はいわゆる「お勉強」の回。ある意味、11回の中でもっとも大変な日かもしれません。

 

前半は、仕事をするときに知っておきたい制度や相談先について、一気にお伝えしました。

横浜市は、働く方向けに「ワーキングガイド」という冊子を発行しており、

仕事をしていて困ったときや、おかしいと思うことがあった時などに見返して、

改善してもらうよう要求したり、相談したりする時の目安にすることができます。

具体的には、「最低賃金」「労働契約」「休憩時間」「有給休暇」「残業手当」などについて、

いつでも読み返して、しっかりと確認することができるようになっています。

(ワーキングガイドはこちらより誰でも無料でダウンロードできます!)

 

お勉強の成果!
ワーキングガイドは必携です

 

後半は、5日目から7日目までかけて考えてきた「しごと」と「自分」の関係について、

いったんざっくばらんに総まとめをしてみる時間にしました。

 ・「仕事ってなんだろう」「自立ってなんだろう」と考えてみることから始めて、

 ・その土台に「自分を大切にする・体調をととのえる」ことがあること、

 ・人のなかで助けを求めたり相談したりすることが「自立」に不可欠であること、

 ・なかまと出会うための場所へ寄り道したりしながら、自分のペースで仕事と付き合うこと、

そういったことを考える時間になりました。

 

日程もいよいよ終盤。そろそろ講座が終わった後のことを見据える時期に入っています。

 

〇9日目

いよいよガールズ講座のハイライト、調理実習の日です。

グループで昼食をつくり、みんなで一緒にいただきます。

場所はいつもと違って生活工房、2時間半ほどチームで行動する日ということもあり、

心なしかいつもより緊張感が…。

講師は「健康ごはん塾」主宰のちゅうがんじみゆきさん。

 

今回のレシピはというと…

 ・黒米ごはん

 ・きのこたっぷり汁

 ・ニラ入り麻婆豆腐

 ・大根の梅酢漬け

このうち、きのこたっぷり汁と麻婆豆腐を、みんなで調理しました。

きのこ汁のきのこや、麻婆豆腐の野菜など
麻婆豆腐。この香りをお伝えできないのが残念…!

 

調理場を整えて、材料を切って、火にかけて、調味して、配膳して…

いい匂いが漂ってくると、廊下を歩く施設の利用者の方も足を止めて興味津々でした。

みんなで食べて、片付けも。いつもよりちょっとだけ遅く、13時に解散。

感染症対策の影響で、食べながらいろんなことをお話することはむずかしかったですが、

事故も困りごともなく、なごやかな雰囲気の中で終えることができました。

 

ちなみに、ちゅうがんじさんによる、からだにやさしい薬膳料理レシピは、

アートフォーラムあざみ野「よこはま 女(ジョ)シゴト」のページで2ヶ月に1度更新されています。

バックナンバーがこちらからお読みになれますので、ぜひご覧ください!

 

〇10日目

きょうはいよいよ仕上げの日。お勉強、ワーク、先輩の体験談と内容が目白押しです。

 

まずはお勉強から。障害年金・障害者手帳・生活保護について。

福祉制度について知っておき、いざという時に頼ることは、自立において欠かせません。

このHPに掲載している「利用者の声」の中にも、手帳の取得や年金の受給について、

語ってくださっている方がいますので、ぜひご覧いただければと思います。

 

ワークは、「自分発見ノート」というテーマに挑戦しました。

これまでの、いまの、そしてこれからの自分、特に自分の好きなことや人のことについて、

書けるだけ書き出してみる!というものです。

書くことで、自分の奥底に眠っていた事柄を思い出して視覚的に意識するようになり、

改めて自分の一面を「発見」する、というねらいがあります。

書いた内容をシェアする時間では、それぞれの「好き」の内容から話がはずむなど、

和気あいあいとしたひとときになりました

 

自分発見ノートをちょい見せ!
ほかの人と好きなことを聴き合います

最後に、先輩の体験談。

今は支援する側でも活躍しているIさんをお招きして、

講座を受講する前から現在の状況まで、経験や思ったことなどをお話いただきました。

この先どんな歩み方がありうるのか、困ったときにどんな乗り越え方ができるのか、

そういったことを想像できるようになって、不安が和らぐようになるための肥やしに、

少しでもなってくれればと思います。

Iさん、来てくださって本当にありがとうございました!

 

〇11日目

1ヶ月間の講座も早いもので、最後の日になってしまいました。

このメンバーで一堂に会するのも、いよいよきょうで最後。

最終日はこれからのことについて、参加者のみなさんで語る交流会。

1日目に自己紹介をしたときと同じように、大会議室で円になって座り、

講座が終わりこれからどのように歩んでいくかについて、一人ずつ語っていただきました。

長すぎるかな…大丈夫かな…と心配しつつも、3分間話してください!と伝えたところ、

多くの人がそれよりもずっと長く語ってくださって、逆に時間が足りなくなり…

担当としては反省しつつも、全員が自分に話せないことばで話してくださったことが、

個人的にはとてもうれしかったです。

 

 

これで、全11日分の紹介を終わります。

昨年の11/9をもって第23期ガールズ講座の全日程が終わり、

気がつけば、もう2ヶ月が経ってしまいました。

いろんな手段、制度、モノ、人とかかわったり離れたりしながら、

参加してくださったみなさんが自分のペースで少しずつ、歩んでくれたらと思っています。

 

そして、第24期ガールズ講座に向けた準備も進んでいます。

この記事の冒頭に書いたとおり、感染症の状況は予断を許すものではなく、

スタッフの間に緊張感や不安なんてない、といえばやはり嘘になりますが、

講師の方々のご協力もいただきながら、できる限り安心して実施できるよう、

最大限に努力していきます。

説明会および本講座の日程、プログラム、申込方法等の情報をお伝えできる時期は、

2月に入ってからとなる見込みです。

必要な方に、この講座が届いてくれるといいな、と思います。

 

長くなりましたが、お付き合いくださりありがとうございました。

ここまで読んでくださったみなさま、どうぞからだとこころをお大事に…!

フォーラム南太田(男女共同参画センター横浜南)

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