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横浜市の男女共同参画センターによる働きづらさに悩む「ガールズ」サポート

利用者の声

第6期修了生(30代前半)の体験談

  • 2013/07/01

☆2013年春のガールズ講座(第9期)で、第6期修了生(34歳)に体験談をお話しいただきました。

子どものころから人の気持ちを察することが得意すぎて、逆に深く悩みやすく、疲れを感じることが多かったです。17歳の時に統合失調症と診断されました。

うつやストレスで精神的に不安定になっているときほど、人は(慎重に考えずに)大きなことを決断したくなってしまうと聞いたことがあるのですが、自分もそうでした。本当はゆっくり休んでいたかったのですが、親からは世間体もあったのでしょう、「どこでもいいから進学してくれ」と言われました。当時、趣味で撮っていた写真が好きだったので「まあいいか」という感じで、写真学科のある大学に進学を決めてしまいましたが、結局は中退することになりました。今思えば、「疲れた」と言い張るべきだったなと反省しています。

その後、「考え方次第で病気は治る」と考え、アルバイトを多くやりました。販売や、倉庫の作業、事務などいろいろな仕事を転々としました。会社都合だったり、自己都合だったり、どれも長く続かずに辞めてしまって、会社や親には迷惑をかけたなと思います。

それでこのままではダメだな、何とかしなくてはと思い、自宅から近い湘南・横浜若者サポートステーションに行ってみました。相談をしていたわけではなく、立ち寄っただけなのですが、そこでたまたま「ガールズ講座」のチラシを見つけ、「女性だけ」「30代まで」「無職」というのが自分にピッタリだなと思ったんです。「変わるきっかけになれば」と思い、講座に参加してみました。

 

・ガールズ講座を受けてみて

私は、もともと学ぶことは好きなので、11日間どの講座もよかったです。でも何か一つと言われたら、みんなの前でモデルをやったメイク講座ですね。それから、講座全体を通しての話だと思うのですが、一番よかったのは「通う場所がある」「自分の居場所がある」ということでした。だから、逆に「終わったらどうしよう」というのが不安でした。ほかの受講生とも、終わったあとにどうしようって、よく話していました。

ガールズ講座は、受けた人はみんな言っていますが「きっかけ」だと思います。講座に通ったことが自信として染み込んだ感じがします。時間をかけて染み込んで、染み込んで、今があるように思っています。講座を一生懸命受けて、忘れたころにいつのまにか自信がついていたという感じです。

 

・ガールズ講座を受けた後

講座でできた友達と話していて、どうも自分の統合失調症は軽くはないのだと分かってきたので「押してもダメなら引いてみる」みたいに、障害者としての人生を考えてみようかなと思いました。それで、作業所に通うことにしました。横浜駅近くにあるよこはま若者サポートステーションにも行きました。障害者年金の申請手続のしかたは、サポートステーションで教えてもらいました。サポートステーションに通ったのは1~2か月程度でしたが、今の自分をつくる足がかりになりました。本当に行ってよかったです。

 

・現在の状況について

作業所に月曜日から金曜日まで、平日は毎日通っています。あと、毎月第1土曜日にも行っています。作業所の作業は、紙製品で箱をつくったり、手紙の封入作業をしたりといろいろです。生活リズムを整えるのは、自分だけでは難しいです。例えば、自分で図書館に通うと決めても、作業や仕事などで拘束されるのとは少し違いますよね。ある方から、「(障害について)オープンでもクローズでも、働きたいのであれば、時間に拘束されるのに慣れたほうがいい」と言われて、そうだなと自分でも思います。作業所でなくてもいいですが、通って、時間に拘束されるところがあると、生活リズムが整うと思います。ですので、現在、自分を支援してくれるところは作業所ですね。あとは病院です。

今後、自分で生計をたてていく必要がありますが、障害者雇用では女性の天職は事務職らしいと聞きまして、今はそれを目指しています。確かに体力の消耗はさほどでもないですし。パソコンは苦手と思っていたのですが、ガールズ講座でパソコンをやってみたら、テキストがあればできるし、意外と面白いかもと思ったんです。それで、パソコンスクールにも通って勉強を続けています。

 

・親との関係

17歳で統合失調症との診断を受けた時、父は、病気は気力で治せると思っていました。たぶん今もそう思っていると思います。本人の考え方次第、みたいな感じです。だから、風当たりも厳しいです。表面上はうまくいっているし、親としての愛もあると思います。でも、父は、完璧であって初めて愛する、という感じなので、病気で寝込んだり、ほかの人より遅れたり、というとダメです。親の愛はあるけれど、深いところでうまくいっていないという感じでしょうか。母とは、うまくいっていると思います。病気のことも受け入れてくれていますね。

 

・ガールズ受講生に伝えたいこと

ふたつあります(偉そうで申し訳ないですけど…)。障害は個性。うしろめたい、恥ずかしいものじゃないです。「なんで私だけ?」と思うことがあると思います。でも、しんどい経験をした人は、ほかの人に共感して、力になれるはずです。日々コツコツやっていれば、道はひらける、道はみつかると思います。 もうひとつは、抵抗があって障害者手帳や障害者年金を取らない人もいると思います。それでも、つらいときは、その気持ちを出していいのだと思います。私は自分のつらさや障害を認めて症状は安定しましたし。そういう道もあると思っています。

 





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