「ガールズ編しごと準備講座」(全11回)第18期の後半レポートです。
10/23から11/22まで、約1か月をかけて行った講座の、第6回~11回までをご紹介します。
★次回「ガールズ編しごと準備講座」第19期は、2018年5月開講予定。
説明会は 2018年4月11日(水)13時30分~15時 を予定しています。
詳細は決まり次第、この「ガールズ応援サイト」ホームページでお知らせします。
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【第6回、第7回「しごとと私について考えてみよう&聴いてみよう」2017.11.6(月)&11.8(水)】
講座も中盤にさしかかり、この2回は講座中でもっとも「しごとと私」について、なかまと一緒に考える時間です。
3~4人でのワークをしたり、それをさらに全員で共有する時間をとっています。
いずれも「安全な場所で人の話を聞き、考えたり感じたりしたことを、他の人にも話してみる」
「自分の考えや意見を、他の人に受け入れられる」という大事な経験です。
この回は、こんなレジュメの一文からスタートします。
しごとってなんだろう。
働いていても、いなくても、自分のこころとからだのセルフケアができなくては、日々は続かない。
自立ってなんだろう。
働いて1人暮らし? 結婚すること?
広くとらえると、困ったときにヘルプ(助け)を人や社会に求められることではないだろうか。
自分を大切にする。よく聞く言葉だけれど、意外にむずかしい・・
ありのままの自分、大切な自分を、自分自身がまず認める。
大切と思えないまでも、しょうのない自分でも見捨てずにかかえて付き合っていく、
「あなたはどうしたいの?」と自分と対話し、自分の感覚やからだのサインを受けとめて・・・
そんなことを、いくつかのミニワークで考え、近くの人と話し、聴き、それを繰り返すことで
自分の思いとほかの人の考えをふんわり混ぜていく感じです。
いくつか行うミニワークから、人気の高いひとつをご紹介。
●●●短所を長所に●●●
自分で考えている「自分の短所」が、グループの人によって「あっという間に長所に」(!)なってしまう、というワーク。
(人に話せる)自分の短所をグループメンバーに伝えると、なかまは「それはこういう面から見たらこういう長所でもある」と考えて、長所として言い換えます。
たとえば
(短)行動が遅い ⇒ (長)慎重に考えて行動できる
一つのことが長く続けられない ⇒ 色々なことに興味を持てる など。
人から言い換えてもらうと、自分では決して見えなかった自分のよさが自然に姿を現すから不思議です。
「今日は調子悪くて休もうと思っていたけど、遅刻しても来られてよかった!
自分の短所をなかまが長所に変えてくれた。自分では思いつかなかったことを言ってもらえて
嬉しかった」
「自分の短所を周りの人が長所に変えてくれたので、自信が持てた。違った角度から自分を見る
大切さを実感した」
そんな声がたくさんありました。
▼みなさんが書いたゆるーいイラストたち。みんな上手ですね~
【第8回「最低限知っておきたい法律・制度・相談先」2017.11.10(金)】
体調が整って、いよいよ仕事・・となった時でも、その職場の働く環境が悪い状態だと働き続けていくのはとても大変です。
「休憩がちゃんととれない」「アルバイトに有休はないと言われた」「残業してもタダ働きになっている」など、
自分が権利を知らないと、ひどい労働条件の中で働かされてしまい、心身ともに調子を崩すことにもなりかねません。
そこで、最低限知っておきたい「働くときの法律」を知る機会として、この回を設けています。
「法律」と聞くと固いイメージですが、自分が働くときに守られるべき権利を知る、という意味では非常に身近なものです。
ガールズ講座では、穴埋め問題のプリントを配り、ワーキングガイド ポータブル2017-2018 (横浜市経済局 雇用労働課 発行)を見ながら各自、空欄を埋めています。
難しいものではありませんので安心してください(^^)
そして、こまった時に頼れる相談場所を持っておくことも大事です。
家族や友人に相談するばかりでなく、第三者として、専門的な立場で相談にのってもらえることが役立つ場面も多くありますね。
講座では、市内の若者就労支援機関等や居場所等を紹介しています。
【参考】
★横浜しごとお助けナビ&マップ (横浜市経済局 雇用労働課 発行)
♥こころとからだと生き方の電話相談センター(無料) フォーラムの相談室です。名前の通り、心・身体・生き方など生活の中で直面する問題や悩みを、電話で相談できます。必要に応じて面接相談もできます。ガールズ講座では、相談員から直接相談利用の案内もしています。
【第9回「こころに効く食事と栄養 ~調理実習~ 」2017.11.13(月)】
講師:ちゅうがんじ みゆきさん(薬膳料理研究家)
薬膳料理研究家で、薬膳ごはんを作る料理教室も主宰しておられる、
ちゅうがんじ みゆきさん を講師に迎えて、おいしいごはんを作る回です。
からだとこころと食べ物のつながりを考える機会、他の人と一緒に作業をする機会です。
「ガールズ講座に来るまでは、プログラムで調理実習があるのを見てすごくドキドキしていたんです・・・」という人が多いのですが、
「やってみたら楽しかったし、おいしかった!あっという間に時間が過ぎました」という人も多いです。
からだは食べ物からできていること、こころの健康にも食べること自体や、何を食べるかはとっても大切であること。
そんなお話からスタートし、ちゅうがんじさんが薬膳の仕事に携わるまでのお話や、食べ物そのものが持つ力、薬膳には必ず「目的」があることなどを聞きました。
この日のテーマは、寒い季節に合わせ「冷えを解消して、元気になる」薬膳メニュー。
●生姜たっぷりごはん
●お豆腐となめこのお味噌汁
●海老ニラしゅうまい
●シナモン風味のかぼちゃとナッツのサラダ
みんなで班に分かれて、声をかけながら分担してすすめます。
料理が上手か下手か、ふだんやっているかいないか、そういうことではなく
「わからなかったらグループの人に聞いてみる」
「自分が得意なこと&できることだったら、困っていそうな人にやり方を伝える、手伝う」
そんなことを大事にしながら行う実習です。
初対面なら声をかけ合うのはちょっとハードルが高いけど、この頃になると大丈夫。
これから受講する方はどうぞあまり心配しないで「おいしいごはんを食べる回」と思って来てください。
にぎやかに作るうち4品が完成、テーブルを囲んで食べながら「これうまくできたね~」「おいしい!」の声が飛び交いました。
★この日のレシピ ⇒ 「冷えを解消して、元気になる」薬膳メニュー
過去のレシピはコチラ
【第10回「先輩修了生の体験談、講座修了後のサポート」2017.11.15(水)】
いよいよ講座も終盤、残すところ2回になりました。
10回目は講座修了生の体験談を聞き、自分の修了後についても具体的に考えてみよう、という回にしています。
体験談は、この講座期間中に2人の方に来ていただきました。
2人とも、講座終了後にめぐカフェ就労体験を利用し、その後アルバイトを経験しています。
「講座で知り合ったなかまとは、今も連絡をとっています。安心して話せる、悩みも聞いてもらえる大切な存在です」
「講座修了後にめぐカフェ就労体験に参加しました。現場の実習の中で「失敗しても大丈夫なんだ、やり直せるんだ」と思えたことが、今も力になっています」
「修了後にアルバイトが決まり、しばらく働きました。そこではきつい経験もしたけど、講座や就労体験で教わった「自分を大切に」に何度も助けられました」
お二人からはそんなお話を聞くことができました。
フォーラム南太田でのいくつかの経験が、その後のみなさんのしごとや暮らしに少しでも役立っていたら何よりです。
▲ガールズ講座修了後のサポートについてもボードで説明。
講座修了後は希望により「社会参加体験(ボランティア)」や「めぐカフェ就労体験」、同期会やメルマガ等が利用できます♪
【第11回(最終回)「振り返り&これからを語る交流会」 2017.11.22(水)】
「11回あるけど、過ぎてしまうと意外にあっという間なんです」
と初日に言った言葉を、担当自ら実感する最終日。
初日を思い出して、今日のHRはイスに座ったままできる「からだほぐし」からスタートします。
目をつぶって、しずかに首をぐるぐる回したり、伸びをしてみたり・・・
初日は、まだ安心して目をつぶることができなかった人もいたかもしれませんが、
担当がこの日そっとみなさんを見たら、ほぼ全員の方が目をつぶって、自分のペースで、ゆったりとからだほぐしをしているように見えました
「初日と同じことをしているけれど、なんとなく空気がやわらかい感じがしますね~」
後半は、全員で丸くなって、講座全体を振り返る時間です。
11日間一緒に過ごしてきたなかまに自分の思いを話し、ほかの人からの話も聴くことで
自分がしたいことは何だろう?
自分ができそうなことは何だろう?
これからどんなことをやってみようか・・? そんなことを考える機会にしています。
■ボイストレーニング、ヨガ、アサーティブネス等いろんな方面から自分を見つめる機会を与えてもらえました。
“自分を大切にする”という仕事をする上ではもちろん、生きていく上で根本となるところを気づかされました。
■人の意見も聞けてそういう考え方があるんだとかこういうこともあるんだっていう発見と視野の広がりができた。
■先輩の話、経験者の話は具体的な未来の目標になってためになった。気持ちが落ち着いてきて考え方が変わった。
人生の価値観が見えてきた。人との交流を積極的にするようになったと思う。
■講座中、体調や心のバランスの状態が良いばかりではなかったし、自分がダメだと思うこともあったけど、そういう時があってもいい、自分がそこにいていい、と思える場所でした。
人に自分の気持ち、意見を話す機会を持つ事ができて、そのことに肯定感を持てるようになったと思います。
■人との会話と接するのには、相変わらず怖さと不安、緊張はあったけど、いろんな悩みをかかえた人たちと安全な居場所で、11日間接することができてうれしかった。
みなさんが口にした「居心地がよい場所」「安全な居場所」は、受講のみなさん一人ひとりが作ったものです。
講座でもっとも大事にしてきた「安全、安心な場」こそが全員の力=「チームワーク」によって完成したものでした。
11日間たくさんのことをやりましたが、終わってみればやっぱりあっという間です。
講座でできることは限られているけれど、一人で考えているときとはまた違う「何か」を感じたり、気がついたりすることもできる場所。あなたが活用するサポート(応援団)のひとつとして、この講座も並んでいたら幸いです。
講座に関心のある方、行ってみたいけど迷う・・という方は、まずは説明会にお越しください。
お問い合わせも大歓迎。お待ちしています。
*問合せ:フォーラム南太田 ガールズサポート事務局
045-714-5911(開館は9時~21時、担当者在席は9時~17時30分。第3月曜、年末年始は休館)
または girls@women.city.yokohama.jp まで。
メールのお問い合わせは返信に数日いただくことがあります。